3Dプリンターとは??


 
パソコン上で作成した3Dデータ(3DCAD・3DCGデータ)を元に、縦・横・奥行の3次元のオブジェクトを 立体造形できるデバイスです。

3Dプリンターは、印刷する感覚で樹脂などの材料を空間に吐出しながら、デジタルデータを立体造形物として実体化することができます。

3Dプリンターは製造業を中心にあらゆる分野に普及しています。
使える素材も多様化し、アパレル業界や、建築・医療・教育などにも活用され、3Dプリンターの技術の向上とともに量産化され、
価格も年々低下し、個人向け(家庭用)の利用も広がり3Dプリンターブームが到来しようとしています。

3Dプリンターの火付け役となったのが、クリス・アンダーソン氏の著書『MAKERSー21世紀の産業革命が始まる』で、
「変革のツール 3Dプリンターは、何でも生み出す魔法の杖になる」と紹介したことがきっかけとなり
世界中から3Dプリンターは注目を浴びることになったのです。

3Dデータと3Dプリンタさえあれば、だれでも簡単に立体造形物が作れる 夢のようなプリンタ。
ですが、様々な犯罪に悪用されるおそれも持っています。

最近、ニュースにもなりましたが
神奈川県の大学職員が3Dプリンターを使い、銃を作成し銃刀法違反で逮捕される事件がありました。
樹脂でつくられた本物そっくりの銃。
銃の所持が禁じられている日本では3Dプリンターで作成することも犯罪になるのです。

銃器の3Dデータは海外から簡単にダウンロードでき、日本でも6万件のアクセスがあったといいます。
まだまだ3Dプリンターについてのガイドラインができていないのが現状です。

とはいえ、今後の私達の生活も大きく変えるかもしれない画期的な機械であることの間違いはありません。


3Dプリンターの仕組み



3Dプリンターには様々な種類(工法)があります。
基本的に3Dプリンタは、3D(立体)データを一定間隔で輪切りにし、そのデータを積み上げて成形していく工法(積層造形)を指し、
別名「積層式造形装置」とも言います。

原理としては、一層一層、材料を積み上げて造形していきます。
積層方法の違う4つの方式を紹介します。

光造形(STL)方式・・・紫外線レーザーを照射すると硬化する液体樹脂(光硬化性樹脂)を使う方式。

液体樹脂(硬化性樹脂)の入った槽に紫外線レーザーを照射させ層を造っていきます。
それを幾層も積み上げて造形していく、3Dプリンターの中でも最も古い方式。
日本人によって発明された技術で、1987年にアメリカの3Dシステムズ社が実用化しました。
1番実績もあり信頼性の高い方式でもあります。
完璧な3Dデータを必要とし、データがないと何も造形することができません。

しかし、精度がよく完璧な3Dデータがあれば、どんなに複雑なものでも造形することが可能で、
自動車産業を中心に日本の多くの製造業で活用されています。
複雑なものが造形できる一方、高額なものが多く(数百万から数千万円)量産には不向きです。

主な素材・・・エポキシ系樹脂・アクリル系樹脂

熱溶解積層(FDM)方式・・・熱を加えると変形しやすくなる熱可塑性樹脂を用いて1層ずつ積み上げていく方式。

ABS樹脂やPLA樹脂などの材料を熱で溶かして糸状の融解液にします。
成形テーブルの上で融解液がノズルから出力し、断面を編むように蓄積積層し立体形状を作っていきます。

2009年にFDM法の特許期限が切れたことで価格破壊が起こり、
数年前には数百万した3Dプリンターが今では10万円前後で購入できるようになりました。
現在、家庭向けに販売されている低価格3Dプリンターのほとんどは熱溶解積層方式です。
特徴は、狭いスペースでも設置が可能でABS樹脂をしようするので強度があることです。
3Dプリンターで唯一、熱可塑性樹脂が使用できます。

デメリットとしては、層間の断層が目立ちやすく階段状になってしまうことです。

主な素材・・・ABS樹脂・PLA樹脂など
インクジェット方式・・・材料(液状の紫外線硬化樹脂)を微粒子にしてノズルから噴射し、紫外線を照射し硬化させながら積層させる 紙を印刷するインクジェットプリンターの原理を応用した方式です。

特徴は、高精度なものが高速で作成が可能で複数の素材を混ぜて使用することができます。
プリンタヘッドから少量ずつ樹脂を吐出していくので、0.015㎜から0.05㎜と微細な積層になり、
造形物の表面が滑らかに仕上がります。
デメリットは、紫外線硬化性樹脂を使用しているので太陽光で劣化する可能性があります。

主な素材・・・アクリル系・ABSライク・ポリプロピレンライク・ラバーライクなど

粉末焼結積層(SLS)方式・・・粉末状の材料に高出力のレーザー光をあてて焼結させて造形していく方式。

1995年頃から普及し、自動車業界で多く利用されている工法です。

特徴としては、高精度で耐久性のある造形物が作成可能で、様々な材料を使うことができます。
デメリットとして、表面がざらついた仕上がりになるので、つるつるした質感を求めるものには不向きです。

主な素材・・・ナイロン樹脂・セラミック・エストラマー・ポリプロピレン・金属など