3Dプリンター 選ぶポイント
価格だけ重視して購入してしまうと、
せっかく買ったのに、クオリティが低いものしか作れない・・・
思うようなものができない・・・など様々なも問題が生じてきます。
価格が高い=性能がいいというわけでもありません。
低価格でも悪いとも限りません。
自分が求める機能やポイントを搭載している機種を選ぶことが必須条件でしょう。
3Dプリンターを選ぶポイントはいくつか紹介します。
*3Dプリンターの造形方法
光造形法・熱溶解積層法・粉末焼結積層法・インクジェット法など色んな造形方法のプリンターがあります。
これらの方法のメリット・デメリットを知った上で、どんな造形方法のプリンターが良いのかをまず1番に選択する必要があります。
参考→3Dプリンターの仕組み
*積層ピッチ
3Dプリンターは1層1層積み上げながら出力していくます。
積層ピッチはこの1層1層の間隔のことです。
積層ピッチが細かければ細かいほど、層の段差も目立たず完成度の高い造形物が仕上がります。
最小積層ピッチは0.1㎜から03.㎜のものが主流です。
本体の設定やソフトの調整次第で最小積層ピッチよりも細かなプリントが可能なものもあります。
*プリンターの外寸と重量
実物を見ての購入であればこのポイントは見てわかると思うのでスルーしても大丈夫です。
しかし、ネットでの注文の場合、意外と見落としがちなのが外寸と重量です。
サイズを確認しないで注文してしまうと、思ったよりも大きくて置けない・・・重すぎて移動が大変などと、
後悔してしまうので注意しましょう。
*造形物サイズ(プリントサイズ)
プリンター本体が大きいと大きな造形物がつくれるとは限りません・・・
造形テーブルの大きさで造形物の最大の大きさが決まります
どの程度の大きさのものが作りたいかを考え、しっかりとリサーチしましょう。
大きなものを作りたい場合、1度で造形すると出力時間もかかり、トラブルも発生しやすいので、
パーツごとに分けて造形すれば、最大の造形物サイズはこだわらなくても大丈夫でしょう。
*3Dプリンター本体が組み立て式かどうか
3Dプリンターは組み立て式と完成品と2パターンあります。組み立て式のプリンターは、完成品よりも1万円から2万円ほど低価格で購入できるのが魅力
キットになっていて、工具も使わず比較的カンタンに組み立てることができるようになっています。
組み立てマニュアルや、取扱説明書などはホームページからダウンロードできるようになっていてサポート体制も万全です。
atom 3Dプリンター組立キットは、オープンソースによって中身や設計をだれでも自由に閲覧・編集できるようになっています。
atomを構成するプラスチックパーツ(通称RPパーツ)は、atomで3Dプリントすることができ、
パーツが破損した場合に、複製を作ることが可能なんです。
*使用可能な素材
プリンターの機種(造形方法)によって使用できる素材が違ってきます。
低価格な家庭用3Dプリンターの素材はABS樹脂・PLA樹脂が主流です。
素材はフィラメントと呼ばれ、細い糸のような形状になっていて、プラスチックや金属・セラミック・など様々な種類のモノが存在します。
3Dプリンターのフィラメントはインクにあたる部分です。
造形物の強度や仕上がり・コスト面なども考えてなければいけない重要なポイントでもあります。
*コスト
本体が低価格になったとはいえ、造形物を作るには素材が必要です。
この素材にコストが掛かり過ぎると、家庭用としては不向きです。
家庭用の3Dプリンターの素材の主流であるABS樹脂フィラメントとPLAフィラメント。
この2種類の平均価格は、1.75㎜・0.3㎜ともに1kgで3000円から4000円程度。
2Dプリンターのインクと比べると、やはり割高です。
カラーも1色ごとに1kgでの購入になるので、あまりたくさんの色を置いておくというのは
コストがかかりすぎてしまいそうですね。
まずは、使いやすいカラー1色を用意して、使いたいときに徐々に増やしていくというのがいいでしょう。
店舗での購入よりも、ネットの方が低価格で販売されているものが多いです。
フィラメントはコストが掛かり過ぎることと、フィラメントのカートリッジ大きくて場所をとりすぎる・・・
そんなデメリットを解決させる、プラスチックピースから直接3Dプリントできるプリンターも開発されてきています(まだ未発表)
*3Dプリンターの剛性(安定性)
3Dプリンター本体の剛性は、結構重要なんですが、見落としがちなポイントでもあります
なぜ重要なのかというと、造形ヘッドを動かすパーツがしっかりしていないと、印刷中にノズルの位置が安定せず、ブレが生じます。
そうなると、綺麗な仕上がりではなくなってしまうので
3Dプリンターのタイプは大きく分けて3つ。
・メンデル型
・フレーム型
・ボックス型 です。
メンデル型はフレームの繋ぎ目が樹脂でできているので、安定性はあまりありません。
組立式の3Dプリンターはメンデル型のものがほとんどです。
フレーム型は、部品が金属でできていてしっかり固定されています。
剛性は高く、安定性もあります。
ボックス型は、その名の通り箱型なので安定性は高いです。
印刷中も密閉できる仕組みになっているので安全性もあり、温度変化も少なく仕上がりも安定しています。
その他にも、台座・ノズル位置を調整する自動調整機能(オートキャブレーション)がついているかもチェックしましょう。
ついていない場合は、自分で台座とノズルの位置を平行にしたり高さを調整する必要があるので、
細かい調整が苦手な人はこの機能は便利です。
*メーカーのサポート
家庭用の3Dプリンターは必ず!といってもいいほどトラブルが起こります。
その際、メーカーのサポートがしっかりしているとトラブル解決も早くできます。
国産の3Dプリンターも増えてきましたが、まだまだ海外製品がシェアを占めています。
海外製品の場合、マニュアルなども英語のみの場合も多いので、
日本語版があるかどうか日本語でのサポートがあるかどうかも重要です。
*スタンドアローンができるかどうか
スタンドアローンとは、PCに接続していなくても3Dプリンター本体のみでプリントすることが可能かどうかです。
PCがないのに、3Dプリンターを購入しようと思う人はまずいないと思いますが、
購入後にPCが故障した・・・
プリント中にPCがフリーズしてしまった・・・などPCのトラブルでうまくプリントできない。ということもあるでしょう。
スタンドアローン操作が可能な機種だと、あらかじめ3DデータをSDカードやUSBメモリに入れておけば、
PCを起動・接続する手間がなくダイレクトにプリントできます。
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